ツィリルとメトド。
この二つは人名です。スロヴァキアには名前の日を祝う習慣があるのは、ご存知の方も多いはず。スロヴァキアのカレンダーを見ると、一目瞭然のように、そこには日本の六輝の代わりに名前が表記されています。基本的に一日につき一つの名が原則ですが、稀に二つの名が書かれている場合があります。
例えばヤロスラヴ(Jaroslav)とヤロスラヴァ(Jaroslava)などがそれに当たりますが、これは男名と女名(aを付けて女性の名前にしている)の違いだけなので、日を同じにしています。また、ハナ(Hana)、アンナ(Anna)も同じ日に名前を祝いますが、これは、ハナもアンナも一つの名前と考慮されているからです。ツィリルとメトドも同じ日に祝われますが、この二つの名は前例に該当しない、二つとも男の名前です。しかも、その日は祝日となっています。実は、ツィリルとメトドは兄弟であり、この地に文字を広めた歴史上の人物であり、それゆえ、あえて二人の名も分けていません。そして、その日、7月5日も祝日となっているのです。
彼らは西暦863年、現在のスロヴァキアを含む大モラヴィア国にやって来て、スラヴ語典礼を使った布教活動を活発に行うとともに、文字の普及に大いに貢献しました。ツィリルは弟のほうの名前ですが、この名は彼がローマで客死して、死の床で修道士となって名乗った名前であって、もとはコンシュタンティンといいます。文献などには、「ツィリルとメトド」ではなく、「コンシュタンティンとメトド」で書かれていることも多々あります。
その彼らの像ですが、現在、ニトラ市のお城へ行く途中の丘に見ることができます。
さて、名前の日の祝い方は、非常にシンプルです。メッセージを送ったり、ちょっとしたプレゼントを贈ったりします。名前の日を迎えた本人は、会社、あるいは自分の属するクラブなどに、チョコレートやお酒を持っていって、皆に配ります。小学生では、学校のクラスにもチョコレートを持っていく生徒がいるとか。。。こちらでは、学校におやつを持っていくことが許されていますから、これも違反ではありません。
スロヴァキア人は限られた数の中で名前をつけますから、人数の多いカンパニーに属していると、ほぼ毎日、誰かが名前の日のためにお酒を持ってきます。私の属する民族舞踊のクラブでも、毎日とまではいかなくても、2日か3日に一度は、祝い酒を飲んでいます。
二枚の写真のうち、カレンダーでないほうのものの出典:
Отrоврен редактор Димитър Ангелов, Исморuя на Бълτарuя, Том 2, София, 1981.
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