こんにちは。今日は民族舞踊フェスティバル第2弾として、フルショヴ(Hrusov)村のホンティアンスカー・パラーダをご紹介します。
フルショヴは中央スロヴァキア、ズヴォレン(Zvolan)市から南へ約100kmに位置する、人口900人の小さな村です。南スロヴァキアなので、ハンガリー人も多いのでは?と思う方もいるかもしれませんが、このフルショヴは古くからスロヴァキア人で構成される村の最南端に当たります。ここから南側は、ハンガリー民族の住む村が続きます。
祭りの名前である「ホンティアンスカー・パラーダ(Hontianska Parada)」を訳すと、「ホント地方の催し物」となるように、この地域はホント(Hont)といいます。毎年、だいたい8月の3週目の週末に開催されるこのフェスティバルでは、村全体が祭りの会場となります。野外劇場での演目だけでなく、村のあちこちで売られる名物品にも目が離せません。フルシュカというのはスロヴァキア語で洋梨の意ですが、それ故、フルショヴ村の紋章は洋梨。洋梨蒸留酒はここの名物です。甘すぎず、香り豊かでついついグイグイとやってしまいがちですが、他のスロヴァキアの蒸留酒同様、アルコール度数は50%ぐらいありますので、飲みすぎには要注意!
プログラムではフルショヴを含む、ホント地方に属する各村の民俗保存会の皆さんが出演しました。また、ポトポラニエ地方からはオチョヴァ村や、ズヴォレン市からの民族舞踊団が公演を行った他、スロヴァキアの各地方からのゲストはもちろん、ポーランド、チェコ、ハンガリーからの子供の舞踊団も参加しました。
野外劇場は大きくはないものの、まとまりが良く、舞台の後ろに見える丘の緑とよく調和しています。「昔は舞台がちょこんとあっただけだったんだけど、少しずつ付け足して、今のような舞台にしたのよ。今の村長の功績ね。」と話してくれたのは、村のおばさん。オーガニゼーションで非常に忙しそうでした。
野外劇場のすぐ隣には公民館もあって、雨が降れば、そこに移動してプログラムが続けられるそうです。今回は、なんとか天気ももって、公民館でのフェスティバルにはならずに済みました。その公民館では、今回アマチュア写真家の写真が展示されていて、自由に見学できるようになっていました。主に、スロヴァキア各地方の民俗衣装が被写体とされていて、私も、興味深く拝見させていただきました。今回のプログラムの最中に、どうも舞台の際であれやこれやと写真を撮る人がいるなあと思っていましたが、あとから聞いた話によると、その方が、そのアマチュアカメラマンだったそうです。
フルショヴの民俗衣装は、華やかな赤色が印象的ですね。女性のベストや、前掛け、男性のシャツの首から胸元にかけての刺繍、袖口の部分の刺繍も皆、赤です。女性のものにはピンク色の使われたベストや前掛けをしている人もいました。彼らのプログラムでは、歌に、踊りに、伝統的生活習慣にと、盛りだくさんのテーマながらも、コンパクトにまとめられていて、見ていてとても楽しめました。チャルダーシュでは、他の地方では見られない独特なスリーステップ、女性の輪舞では、勢いよく回転する速度が印象的でした。
「また来なさいね!」といって下さったのは、村のおばあさん。肌の艶といい、舞台での美声といい、おばあさんと言ってもまだ若そうです。そんなおばあさんの笑顔をみて、厚い掌と握手をしたら、また来年もここへ来たいという思いが深まりました。
さてさて、こうして、雨に降られることもなく、ホンティアンスカー・パラーダは成功のうちに幕を閉じました。そして、夏もそろそろ終わりに近づいています。私の今年のフェスティバル巡りにも、そろそろ幕を閉じることにしましょう。

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