日本での文化の日の2日前、11月1日は諸聖人の祝日(万聖節)である。
彼岸花は見られないけれど、諸死者の記念日ということもあって、お彼岸を思い出させる。各家族が花や、リース、蝋燭を手に先祖の墓を訪れる。
これは、988年、フランスのベネディクト修道会院長であったオディロンが始めたもので、元々は、亡くなった修道士らを修道院内で敬う日であった。13世紀から西側のカトリック諸国で、1日だけでなく、2日か3日に死者のために祈りを捧げるようになり、スロヴァキアではその日、貧困者や物乞いをする者たちに焼いたお菓子や、お金を分け与える習慣もあった。
さて、この日、各地の墓地は朝から晩まで人が絶えない。大きな墓地の入り口では、墓に供えるものの他に、ポップコーンも売られている。墓石は花やリースで飾られ、人々は、その前で手を合わせて祈ることはないが、じっと墓に掘られた故人の名前を見つめていた。
蝋燭は、日本のように細長いものは用いず、高さ1.5cm、半径2cm程度のまるい裸の蝋燭、または、容器に入ったものを使用する。その蝋燭に火を燈し、先祖の墓、知名人の墓、十字架のある場所に供える。
墓地を昼間訪れると、まるで春の花畑にいるように多くの花が供えられている。夜は夜で、何百、何千と燈された蝋燭の火によって、とても幻想的な風景となる。
近年ではアメリカでお馴染みのハロウィーンも行われるようになり、この季節には、かぼちゃも街で頻繁に見かけるようになった。
10月31日から11月1日にかけて祝うこのハロウィーンも、元はケルト民族の文化であって、つまりヨーロッパが発祥の地である。しかし、スロヴァキアにおけるハロウィーンの復活は商業ベースにのっとったもので、この習慣の継続に関しては賛否両論である。

|