12月3日から11日に渡り、第6回国際映画祭がブラティスラヴァで行われた。旧市街からドナウ川にかかる橋を渡ったペトルジャルカ地区のアウパルク/ AUPARKというショッピングセンター内にある映画館が会場となり、6つのシアターで各国の異なる180本の作品が上映された。ヨーロッパ、アメリカ、アジア、中近東の映画と、国際色豊かな作品の中には、日本の映画も2本出品されていた。一つは是枝裕和監督の「誰も知らない」、もう一つは土屋豊監督の「Peep TV Show」であった。この映画祭以外でも、ブラティスラヴァで日本の映画を鑑賞する機会は多くはないがある。黒澤明、北野たけし、宮崎駿といった監督等の作品が、一般の映画館や映画クラブに姿を現している。宮崎駿監督のものは、チェコ語に吹き替えされてビデオが発売されたり、テレビのロードショーに登場したりしている。
余談になるが、少し映画クラブについて説明を加えたい。このクラブは、新旧問わず評判を得た作品を、大学の大教場、あるいは他の施設で、普通の映画館(ブラティスラヴァの映画館は地方に比べるとチケット料金がはるかに高い。各映画館によって異なるが、だいたい180コルナ前後)より安い入場料で上映する所である。初回に会員になるためのカードを作り(80コルナ)、その後は、どの映画クラブでも提示の安い料金で見ることが出来る(作品によって料金は異なるが45〜60コルナ)。主に学生の映画ファンが多く集まる。海外の作品をイヤホンから流れてくる同時通訳を聞きながら見るという、我々には貴重な体験もできる。
さて、話はもとに戻るが、今回の国際映画祭は、新作スロヴァキア映画「コネチュナー・スタニツァ/Kone?na stanica/終着点」によって幕が落とされた。一応スロヴァキア映画として公開されているが、監督はチェコのイリー・フルムスキー/Ji?i Chlumskyによるもので、スロヴァキアの俳優だけでなく、チェコの俳優も共演している。スタニスラヴ・シュテプカ/Stanislav ?tepkaの同名の戯曲を元にした、推理コメディーである。舞台は小さな鉄道駅。そこで珍奇な刑事事件の捜査が行われる。そこに登場する人々は、それぞれ大小の差はあれども夢を持ち、駅でそれぞれの"人生の列車"を待っているというストーリー。撮影は西スロヴァキアのミヤヴァ/Myjavaという町から南へ9.6kmのブレゾヴァー・ポドゥ・ブラドゥロム/Brezova pod Bradlomという実在する駅で5月に行われた。
この映画が一般の映画館で上映されるのは年明けの3月3日の予定だ。日本でも鑑賞できる機会が来ることを祈る。
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