イースターはキリスト教で、イエス・キリストが死後生き返ったことを祝う祭典である。
移動祝祭日で、各年の春分後、最初の満月の後の日曜日がその日に当たる。今年は3月27日であった。その2日前の金曜日から翌日の月曜日までが祝日となり、人々はその何日間かを家族や友人と過ごす。
まずは、その祝日期間中の日のスロヴァキア語での呼び方を紹介しよう。
復活祭一週間前の日曜日:Kvetná(クヴェトゥナー) nedeľa(ネディェラ)/直訳:花の日曜日(シェロの日曜日)
木曜日:Zelený(ゼレニー) štvrtok(シュトゥヴルトク)/直訳:緑の木曜日(洗足の木曜日)
金曜日:Veľký(ヴェルキー) piatok(ピアトク)(聖金曜日)
土曜日:Biela(ビエラ) sobota(ソボタ)/直訳:白の土曜日
日曜日:Veľkonočná(ヴェルコノチュナー) nedeľa(ネディェラ)/直訳:イースターの日曜日(イースター)
月曜日:Veľkonočný(ヴェルコノチュニー) pondelok(ポンディェロク)/直訳:イースターの月曜日
イースターのメインは、月曜日に行われる「水かけ」であろう。その日は、朝、まだベッドで寝ているうちから家のものにコップ一杯程度の水をかけられて起こされ(私はバケツ一杯の水を浴びたこともある)、家の外へ引っ張り出されるか、風呂場へ連れて行かれて水をかけられる。
そして、午前中も9時を過ぎる頃になると親戚や近所の男の子が家にやって来て、同じように女性に水をかけ、Korbáč(コルバーチ)という鞭で彼女たちの身体を叩き、香水をかける。火曜日になると、女性が男性に水をかけてお返しをしても良いことになっている。
これらの行為には悪霊払い、健康祈願といった意味が込められている。この期間には人間だけでなく、家畜にも香を焚き、ニンニクを食べさせ、清める。
特に水には清めの働きが強いと考えられているために水かけの伝統が残っているが、このためにイースター後に風邪を引いてしまう人も少なくない。
さて、男の子たちはというと、水かけの後、女の子をはじめ、その家の者からお菓子や卵、おこづかいなどをもらう。この卵は再生、復活を象徴している。今日では卵そのものより、卵形のチョコレートをあげることが多くなった。また、民芸品として見られるような華やかな模様が殻に描かれた卵は家の飾りとして用いられている。卵の他にもイースター休暇中、bahniatka(バフニアトゥカ)(カワヤナギ)を家に置く習慣がある。これを教会で清めた後、稲妻、落雷から住居を守るための厄除けとして家に飾るのである。
次に、イースターの代表的な食べ物をここに挙げよう。イースター前の40日間は断食期間で、肉を食べることは禁じられている教えであることは周知のはずだ。しかし、現在ではこの40日間中全く肉を食べない人は少ない。そのため、代表的な食べ物といっても、日曜日までは肉類は含まないメニューである。緑の木曜日にはほうれん草(ミキサーで細かくして冷凍になっているものを解凍し、コンソメで味を付けたもの)、日曜日には肉類を食してよいため、サラミや豚肉の燻製などをポテトサラダなどと一緒に食べる。
また、断食期間中は肉だけでなく、派手な行為は慎まれるため、結婚式などは行われない。
今年のイースター期間は、晴れたり曇ったり、あるいは雨のぱらついた地域もあり、あまり良い天候ではなかったにもかかわらず、多くの女性が昨年と変わらず水を浴びせられた。私もそのうちの例外ではない。
この復活祭が終わると、季節は春から徐々に夏へと変わっていく。
|