日中の気温が25度を上回るようになってきた。1週間ほど前までは、長雨の影響で東スロヴァキアでは浸水被害があったというのに、そのことが信じられないほど日差しが強い。そんな熱い空気の中をタンポポの綿が雪のように舞っているが、都会にいると埃が飛んでいるようにも見える。木陰を歩けば、時々甘い香りに包まれる。アカシアの花である。
さて、5月23日から25日までの3日間、スロヴァキアの首相、ミクラーシュ・ズーリンダが東京と大阪を訪問した。信頼できるビジネスパートナーとしてスロヴァキアをアピールすることが今回の大きな目的であった。日本の電化製品、自動車産業は既にスロヴァキア進出を果たしているということもあって、今後はIT関連、観光業分野を伸ばすため、日本と協力していきたい意向を示した。
ズーリンダ首相の動向はこちらのマスコミにも毎日、トップニュースではないにしろ、取り上げられていた。「小泉首相が、スロヴァキアの税制(19%というフラット税)に興味を持った」「ズーリンダ首相がロボットと琉球舞踊を踊った」「ズーリンダ首相が趣味でマラソンをすることに、明仁天皇も驚いていた」などである。
以上の記事は全てSME(スメ)新聞に掲載されたもので、天皇謁見の際の記事には、天皇という地位について、また、明仁天皇の略歴、平成という年号の説明も加えられていた。その記事を読んで知ったことだが、今回のズーリンダ首相の天皇謁見は、2000年のヨゼフ・ミガーシュ(当時の国会議長)に次いでスロヴァキアの政治家としては2人目であるそうだ。
ズーリンダ首相は訪日の後、続けて韓国を訪問している。そこで、スロヴァキアのジリナ市に工場を建設中のヒュンダイ/キアの代表者と会合した。今、スロヴァキアでは韓国の勢いがすごい。キアはスロヴァキア政府の助成金として、さらに8億コルナを受けることが決定。また、ジリナのキアモーターズに引き続き、サムスンもスロヴァキアへ進出。韓国人の姿も頻繁に見かけられるようになってきた。韓国国内では、この2社のスロヴァキア進出によって、大学のスロヴァキア語学科学生の数が一気に増えたという。
EU加盟を果たした後のスロヴァキアでは、他の加盟国の経済レベルに追いつこうとする勢いが非常に強いのを感じる。国内には産業団地やビジネスセンタービルを設け、外国投資家を迎え入れる準備を整えている。今後、どの分野の、どこの企業がやってくるのかが楽しみなところである。
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